2011年2月11日金曜日

池田龍雄×渡辺玄英、対談終了

さきほど、池田龍雄さんと渡辺玄英さんとの対談が終了しました。

1時間30分の予定を大幅に超過し、気付けば2時間30分。美術の話、詩の話(渡辺さんは詩人です)、戦争の話、時代性の話、そして恋の話まで、話題は尽きず深まるばかり。

人生80年も生きてりゃ、そりゃあいろんなことが変わりますし、池田さんの作品も変わっていきますが、それでも芯はおどろくほど強く、意識のフレームワークはぶれず、つねに明快。

どうしてそんなふうにいられるのか?

やっぱり最後に辿りつくのが、戦争を生き延びたという体験ではないかと思うのです。自らの経験でものを考え、身体の声に耳を傾けるからこそ明晰な知性を獲得し、無二の作品世界を深めることもできるのでしょう。

とても刺激的なお話でした。

そしてなによりも、世代の異なる対談者のそんな深いところに、軽やかに的確に切り込んでいかれる渡辺玄英さんという個性にも感嘆するばかり。

渡辺玄英さんの詩集には『けるけるとケータイは鳴く』『火曜日になったら戦争に行く』(ともに思想社)などがあります。池田龍雄展とあわせてチェックしてみてください。