2011年5月15日日曜日

こんな「手紙」はどうでしょう?

まもなく6月11日から開催しますコレクション展2「夏休み特集:拝啓 高島野十郎 様」にちなんで皆さんからの「手紙」を募集しています、とこのブログにアップしたのが5日前。まだ手元には届きませんが、気長にお待ちしております。

展覧会がオープンすれば会場に皆さんからの「手紙」を掲示させてもらうのですが、会期前に寄せていただいた「手紙」もこのブログで紹介しよう!、とさきほど決めまして、ならばと本展の担当である竹口学芸員に第1号を書いてもらいました。

お気に入りは2番の「ティーポットのある静物」だそうです。ポスターになった作品ですからね。


拝啓 高島野十郎様  あなたは孤独に生きた人だと聞きました。ひとり小屋に住み、晴れた日は畑を耕し、雨の日は絵を描くという毎日を送っていたと。けれど私には、あなたが本当はひとの温かみを知り、人のぬくもりを求めていたようにさえ思えるのです。
 この絵の真ん中、小さく立つコップはあなたではないですか? 薄く、簡単に割れてもしまいそうなガラスコップのその周りを、りんご、ブドウ、ティーポットに壷、カーテン、シーツ、そして柔らかな光までもが取り囲んでいます。あなたはひとりで生きながらも、多くの者(物)に生かされていることを深く心に刻んでいたのではないでしょうか。この絵はいつも私の眼を震わせ、心を温めてくれるのです。  敬具


ちょっと長めの300字。250字程度とお願いしたのですが、まあ、許しましょう。第1号でもありますし。笑

そして引きつづき第2号。わたくしウェブ担当者が、3番の「月」にあてて。


拝啓 高島野十郎様  ぼくは昔、月にはウサギが住んでいると信じていて、いまはもう信じてはいませんが、でも住んでいたらステキだなあ、なんて空を見上げることがよくあります。野十郎さんはどうですか? この月にウサギはどうも住んでいなさそうですね。まるで空にあけられた穴のような月。ただ、その向こうに吸い込まれれば、きっと見たこともない世界がひろがっているのは確かなような気がします。  敬具


さて、こんなかんじでも、こんなかんじじゃなくっても、気軽に「手紙」をくださればうれしく思います。

「手紙」を出してくださる際は、お名前(ペンネーム可)もお忘れなく。