2012年3月9日金曜日

ワークショップ「染めてつくろうボックスアート」

こんにちは。いつもブログを見てくださっているみなさま、ありがとうございます。

「糸の先へ」展も残すところあと3日となりました。今週は、平日にもかかわらずたくさんのお客さまに足をお運びいただき、また展覧会に対する嬉しい感想も多々いただき、スタッフとしても本当に嬉しい限りです。


講師の鳥谷さやかさん

さて、「糸の先へ」展では、週末にさまざまなイベントやワークショップを開催しています。

そのひとつで、3月4日(日)に開催されたワークショップ「染めてつくろうボックスアート」について、その報告を兼ねて、ご紹介しようと思います。
講師は鳥谷さやかさん。佐賀大学・大学院で染織を学び、在学中より日展に入選するほどの実力派、新進気鋭の染織家さんです。

今回のワークショップでは、シルクスクリーンという版画の技法を使って布を染め、それを箱形の作品に構成する、というもの。布と版画という意外なものたちが出会うことで、箱という小さな世界の中には一体どんな光景が広がったのでしょう。

朝の10時から夕方の4時まで、ゆっくり時間をかけて、自分だけの作品を創り上げるこのワークショップ。
というのも、染織には、染めるだけではなくて、定着、水洗、乾燥…というように、それぞれ時間のかかる行程がいくつもあるのです。





しかも、絵画とはちがって、思った通りのものが出来上がるわけではなく、色がにじんだり、混ざったり…。
でも、素材をコントロールできない不自由さや、どのようなものが出来上がるかと、結果を予測できないところにこそ、染織の面白さがあり、思いがけない発見がある。そんなことを、ゆっくりと流れる時間の中で、作品制作にじっくり取り組むことによって、感じ取っていただけたのではないでしょうか。
完成した小さな箱の中には、参加者それぞれのイマジネーションがぎゅっと凝縮した小宇宙が、見事に出来上がっていました。

参加してくださったみなさま、本当にありがとうございました。



★☆★ワークショップ参加者の作品★☆★