2012年8月30日木曜日

閉幕前日に会場写真を

コレクション展2「夏休み特集 松本英一郎 風景は微細動する」はいよいよ明日8月31日が最終日。長いと思っていた会期も、いざ始まってみたらあっという間でした。

だからという訳でも、出し惜しみしていた訳でもはありませんが、会場写真をお見せすることもなく今日まで。

閉幕前日に少しだけ(今さらかもしれませんが、、)会場の様子をすこしご紹介します。








お見せしたのは会場前半の特集部分。後半は松本英一郎以外の作家(伊藤研之、高島野十郎、田淵安一、寺田健一郎など)をご紹介しています。

残すは明日1日だけになってしまいましたが、「ちょっと気になる、、、」という方はいらしてください。お待ちしております。

「あなたが動けば」というお手製モノクロのアートシートなるものも配布しておりますので、そちらもぜひ。

2012年8月24日金曜日

リニューアルした「とっぷらいと」

ケンビには年3回発行されるニュースならぬレターがあります。福岡県立美術館レター「とっぷらいと」。

幾度かのリニューアルを経ながら93号の今号では、さらに大きなリニューアルが。


本日出来あがり、すでに「しゃれとんしゃあ~!」と好評の声をいただいております。

美術に興味はあるけど美術館にはあまり行かない、そんな人にも楽しんでもらえる読みものを、そんな人にこそ届くレターを。

というかんじでつくっております。

今号の内容は以下の通りです:


特集1=企画展「児島善三郎と中村研一 福岡ライバル物語」

特集2=特別展「40周年記念 ベルサイユのばら展」

アートの質問=アーティスト・平川渚さんにインタビュー

びじゅつことのは=洋画家・高島野十郎の言葉について

コレクション通信=松本英一郎「町の空白」について

オモイデビジュツカン=企画展「糸の先へ」の思い出を


デザイン=毛利清隆
表紙写真=花田朋子


館内に配布するほか、近々県内施設や全国美術館に発送いたします。また定期購読も受付けておりますので、福岡県立美術館 学芸課(tel 092-715-3551 /fax 092-715-3552 /e-mail fpart-g(アット)ocn.ne.jp)までお問い合わせください。 *(アット)は@に置きかえてください。

2012年8月19日日曜日

ワークショップの記録展示

毎日暑いですね。

ワークショップが8月9日に終わり、10日の撤収時に「風景」が「龍神様」へと変貌を遂げてから、どうも担当の竹口学芸員は燃え尽きてしまったようで、、、遅ればせながら本日、ようやく記録展示ができあがりました。


4階展示室横の廊下に記録写真とともに「龍神様」もおります。また壁に貼りきれなかったスナップ写真は、わずかではありますがアルバム形式にして自由に見てもらっています。

ごく簡単な展示ですから、わざわざこのために来てくださいね、とは言い難く、できればコレクション展2「夏休み特集 松本英一郎 風景は微細動する」とあわせてふらりと足を運んでくださればうれいしく思います。

ともに8月31日までです。

ちなみに9月1日、2日は展示作業等のため臨時休館、3日は月曜日のため通常の休館日、4日(火)からは全館「県展」の会場となります。

2012年8月10日金曜日

ワークショップ最終日(9日目)、そしてミラクル!

9日間の「ミツアミの風景をつくるワークショップ ~私の記憶と誰かの記憶を編んでつくる風景」、昨日終了いたしました。

最終日は企画者でもあるアーティスト・平川渚さんも終日在館くださり、親しい顔、懐かしい顔の方々の来館もあり賑わいました。

提供いただいた古着、なんと228着!

その全てにハサミを入れ、編み、結ばれてケンビの1階にできた「風景」は、、、




こんなかんじでした。(ちなみに撮影はすべて今朝)

さて、お気づきの方もいらっしゃるかと思います。「でした」と書いているのは、そうなんです、もうこの「風景」はありません。本日の午前中に解体、撤収されました。

会期中も「これ、ワークショップが終わったらどうなるんですか?」と質問をたびたび受け、「現在検討中なんです」と答え続け、その状況は今朝、解体作業が始まっても同じでした。

しかし、ミラクルは起こったのです。

きっかけは、立ち会ってくれていた平川渚さんの「これを全部まとめて三つ編みにすることはできないかなあ?」の一言。


古着の紐をぶら下げていたロープを天井から切り落とし、、、


束状にまとめ、、、


3つに分けて、それぞれをゆるくねじって、これまた古着の紐でしばって、、、



どんどんしばっていき、、、


「大丈夫かなあ?縄になってるかなあ?」と確認中の平川さん

そして、本日総勢12名のスタッフと、飛び入りしてくれた親子の参加者を交え、大三つ編み作業の開始!

が、肝心の写真なし。泣

こんな感動的なフィナーレを迎えることなどまったく予期していなかったダメな私は、ひとり慌てふためき「記録!記録!」と写真をカメラで撮り、動画を手持ちのiPhoneで撮っていましたが、ここで完全に動画撮影に切り替わった次第。そのうち何とかこのブログにもアップいたしますので、それまでたのしみにお待ちください。

ともあれ、約30分間の編み作業の果てに、、、


こんなしめ縄のような、龍神さまのような、ミラクルなミツアミができました!

このまま終わってはもったいないと、ミツアミかついで須崎公園を一周するナゾのアートパフォーマンス(笑)を繰り拡げたあとは、、、


とぐろを巻いて、「風景」があったその場所に鎮座。

みんなで拍手喝さいをして別れました。

この大きなミツアミは、来週にはケンビ4階の廊下に記録写真と一緒に展示予定。8月31日まで開催中のコレクション展2「夏休み特集 松本英一郎 風景は微細動する」とあわせて見に来てくださいね。


平川さん、ステキなワークショップを(しかもミラクルなフィナーレを)ありがとうございました。

そして博物館実習をケンビで履修してくれた大学生たち、がんばりましたね。心からありがとう。

さらに、この「風景」に実際に触れ、眼差し、想いを込めてくださった人たち、古着を提供くださったりブログを見てくださったりと、遠くからこの「風景」を見守ってくださっていたたくさんの人たち、本当にありがとうございました!

暑く、豊かな夏が終わろうとしています。

2012年8月8日水曜日

ワークショップ8日目

本日も午前中はまったり、午後からいろんな方が参加されて、フィナーレ前日にふさわしい(?)充実した1日でした。

ご自分のミサンガとお友だちのミサンガをつくって「もらってくれるかな?」と不安げに帰られた女性(大丈夫!とってもステキでしたから)

去年ケンビで博物館実習を履修して「ブログ見てたら面白そうなので来ました」と来てくれた彼(差し入れありがとう!)

ミサンガづくりはちょっと苦手(でも頑張って2本も挑戦!)、ひたすら元気に会場を走り回っていた男の子たち。

毎年来てくれて、「今年は三つ編み覚えなきゃ帰れないわよ」なんてお母さんに冷やかされながらすぐにマスターしちゃった男の子(楽しそうに編んでいた顔が印象的でした)

ミサンガだけではあきたらず、もっと複雑な指輪づくりに没頭していた女の子(やっぱり女の子はおしゃれ大好き!)

ということで、大学生スタッフの様子も含めて何枚か会場スナップを。


お洋服のかんじともお似合ですね。


真剣そのもの(ただし直後に投げ出す、、笑)


スタッフに手伝ってもらって立派に完成!しかもダブル!


で、こうなる。走るは跳ぶはの大盛り上がり。


おや、大学生スタッフがもりあがっている。ガールストーク?


ちょっとふしぎな光景。


編み方を覚えてうれしそう。


そしてお約束、本日の「寝る人」。マスク付き。笑

三つ編みの「風景」も今日1日でずいぶんと成長しました。というより、老成したかな? 走り回る男の子たちと絡みに絡みましたから。笑


本日のワークショップ終了後の1枚。

1階の空間に張り巡らされた血管か神経か、といった面持ちから、どこか古代の森や洞窟を思わせる雰囲気に。

ぼくはこの「風景」、とても好きです。

さて明日はどんな「風景」へと変わっていくのか。いよいよ明日、最終日です。






2012年8月7日火曜日

ワークショップ7日目

ワークショップも残すところ3日というところで、今日は午後からひっきりなしに参加者が訪れてイイ感じに忙しい1日でした。

思い思いに古着を編んで「風景」をつくる人、お気に入りの古着をミサンガにして形見のように持って帰る人、「風景」を興味深そうに眺める人。いろんな楽しみ方、参加の仕方が広がっています。

そんな今日はスナップ特集。まずは「風景」を編む人たち。


なんだか清らかな風景ですね。しかし奥には気になる人影も、、、


おお!寝ながら編んでいるんですか?!


、、、と思いきや、寝てる。気持ち良さそう。笑


お姉ちゃんに負けじと編み編みしている(つもりの)妹。


そして、お姉ちゃんのこの笑顔! ゆっくり、じっくり、たのしそうに編んでくれていました。


次にミサンガ編。


指輪もすてき!でも、肉迫するおやじカメラマンにやや緊張。笑


わお!コサージュもできちゃうんですね!おしゃれ!


ワ、ワイルドだなあ...。


最後はやっぱりこの笑顔。ブローチ、とってもよく似合ってますね。

さあ、みなさん、残すは明日と明後日ですよ。

とくに明後日は、今回の「ミツアミの風景をつくるワークショップ ~私の記憶と誰かの記憶を編んでつくる風景」を企画してくれたアーティスト・平川渚さんが在館していますので、会いに来てくださいね。とってもチャーミングな女性ですよ!


2012年8月5日日曜日

ワークショップ6日目

今回の「ミツアミの風景をつくるワークショップ」もそうですが、ケンビでは毎年夏に約10日間ほどのワークショップを恒例で行っています。ですから「今年は何をやってるの~?」と毎年顔を見せてくださる参加者もあり、うれしい限り。まさしく継続は力なりです。

そして、そんな「力」が発揮できるのも、ケンビに博物館実習を履修しに来てくれる大学生たちがいるから。夏のワークショップは彼ら、彼女ら大学生たちに運営を任せています。つまりこのワークショップは、参加者の悦びの場であると同時に大学生たちの学びの場でもある訳です。

というわけで、今日はそんな大学生たちの様子をチラリと。


参加者を交えてたのしく歓談


参加者がいないときはチクチクと針仕事をしたり、、、


スタッフ同士力を合わせて編み編みしたり、、、


、、、え?寝てる?

というかんじで、ゆるく楽しく、一生懸命活動している訳です。

寝ていた彼女は、次回以降、参加者に「お昼寝するのもありですよ、とっても気持ちいいですから!」と、ワークショップの新たな楽しみ方を説得力たっぷりに勧めることができるでしょう。

身をもった体験が実を結ぶことができて、いやあ、よかったよかった。笑

2012年8月4日土曜日

ワークショップ5日目

今日はワークショップに参加してくださる方はちょっと少なめでしたが、通りすがりにぐぐぐいっと入ってきて見てくださった方、「また見に来るよー」と言って帰られた方など、みんなでつくっている「風景」に「見る」というかたちで関わってくださる方が多く、うれしい1日でした。

「見る」ことによって想いを乗せて、「風景」をいっしょにつくってくださることは大歓迎!

お好きな場所で、お好きな視点で、お好きなスタンスで関わってくださることを、「風景」も私たちスタッフもしずかにお待ちしております。

たとえば普通に見ると、、、


たとえば下の方から見あげると、、、


たとえば展示室の外からのぞき見ると、、、


たとえば2階から見下ろすと、、、

あ、写真撮っていませんでした。ぜひご自身の目でお楽しみください(笑)


2012年8月3日金曜日

ワークショップ4日目

今日は企画者の平川渚さん(大分在住)も終日在館。終始和やかに1日が流れました。こんなかんじ。


参加者とたのしくおしゃべるする平川さん(もちろん左側の女性ですよ)


もくもくと編みつづける大学生スタッフ


おー!編める、編める!


出雲への旅行に行く前日にふらりと来館くださった女性とたのしく編み編み


「風景」もやっぱり大きく変わりました

明日は土曜日。たくさんの方が来てくださるとうれしいなあ。

2012年8月2日木曜日

ワークショップ3日目

「編んでいるとちょっと涙がこぼれてきました。この三つ編みの風景って、まるで人生みたいですよね、編まれたり結ばれたり、ときには離れたり」。

参加者の方がぽつりともらしたこんな一言。

またスタッフである大学生は「参加者の方が『この三つ編みにまた誰かがつなげてくれるのかな』と言って終えられたところを自分がつないでいると思うと、胸がいっぱいになりました」と。

3日目になって古着からつくられる「風景」の密度がぐんと増し、人のいろんな想いが乗っかるようになりました。

まるで血管のように縦横無尽に張り巡らされた古着の紐がガラス張りの空洞を血肉化し、人と空間をつなぎます。「風景」が重心を持ち、物語を孕み、凄みさえ放つようになりました。


とはいえ、みんな楽しそうです。たとえば今日のこんな1枚。


昨日より今日、今日より明日がきっと好きだと思える豊かさがここにあります。

9日まで、みなさんのご来場をお待ちしております。