展示室のほぼ真ん中あたりに土(と粘土)が展示されています。透明のアクリルボックスに入って、どっかりと。
お察しのとおり、中身は小石原で採れる陶土と小鹿田で採れる陶土です。
小石原焼と小鹿田焼は兄弟窯で、装飾の技法も共通していますが、決定的に異なるのが使っている土。見た目にも色がちがうのですが、この土の性質によって、焼成温度も成形の具合も微妙に異なり、装飾技法の活かし方もちがってきます。
いくら優れた陶工でも、自然(土)をまったく意のままにてなづけることは至難の業。むしろ、土に手を添え、土の意志を活かすことで魅力的なやきものが生まれます。
そんなことをすこしでも感じてもらえれば、と願ってのこのコーナー。通常は触れないようにフタをしていますが、スタッフにリクエストくだされば触っていただけます。
こんなふうに。まるで土遊びですが、最近は土に触れることも少ないようで、まあ、よしとしましょう(笑)